俺たちの青春の半分は恋でできている ~信じてますか? 運命の恋~

「よしっ。ちょっと休憩できたし、もうひとっ走り行ってくるわ」

「あ……あのさ、桜輔」

 スタート地点へと戻ろうとする俺の背中に、栞奈が声をかけてくる。


「うん?」

 栞奈の方を振り向くと、バチっと目が合った。


「その……わたしは達成できなかったからさ。わたしの分までがんばってくれるの、ちゃんと待ってるから」

「おうっ、任せとけ!」

 ぐいっと親指を立てて栞奈にそう返してから。


 ……うん?


 そのままの意味で受け取ると、『早く達成して告白してきやがれ』くらいに聞こえるんだけど。


 いやいや、さすがにそれはないよな?


 けど、俺の勘違いじゃなかったら……。


「あのさ……ごめん。俺、そんな頭良くないから、そんなこと言われたら勘違いしそうなんだけど」

 おそるおそる栞奈にそう言うと、栞奈がふいっと顔を逸らす。


「別にっ……そんなもの、どうとでもとれば⁉」


 ……え。マジで?

 栞奈が、俺のこと……?


「ああっ、もう! 早く走りなよ。あんまり待たされたら、わたし別の人のとこ行っちゃうかもだからね⁉」

「っし。俺の雄姿、ちゃんと見てろよ、栞奈!」

 バチンッと頬を両手で叩いて気合いを入れると、俺は再びスタート地点へと駆け出した。