俺たちの青春の半分は恋でできている ~信じてますか? 運命の恋~

***


「――栞奈」

 背後から声をかけると、栞奈が振り向いて驚いた顔をする。


「え、桜輔……? 来てたんだ」

「当たり前だろ。みんなががんばってんだからさ」

 俺がそう言うと、栞奈が気まずげな表情を浮かべてもう一度口を開く。

「あのさ、桜輔、この前はごめ――」

「栞奈、ガチですごかったな! 県総体で入賞かあ。しかも初の決勝で自己ベスト更新ってさあ。本番に強すぎだろ!」

 栞奈の言葉に被せて勢いよく言う。


 今日の栞奈は本当にすごかった。

 ……いや、俺がケガしてからずっと鬼気迫る勢いで練習に打ち込んでいるらしいという話は、他の陸部のヤツからウワサでは聞いていたんだけどさ。


 俺と違って、ちゃんと結果を出したんだ。

 ほんと、すごいよ。


 ……ほんとはすげー悔しいけど、俺には悔しがる資格もないんだもんな。


 栞奈に気づかれないように、ぎりっと奥歯をかみしめる。


「……七位なんて、なんの意味もないし」

 栞奈がすっと目を逸らしてぼそりと言う。