カーテンコールはまだ鳴らない。


会計を済ませた侑玖が振り返り、

「お待たせ〜」

と、いつもの調⼦で笑う。

「奢るとか聞いてないんだけど」

響華が腕を組んで睨むと、

「聞いてたら、絶対断るっしょ」

と、悪びれもせず肩をすくめた。

「……バカ」

「はいはい。バカで結構」

そう⾔って笑う侑玖の頬は、まだほんのり⾚い。