カーテンコールはまだ鳴らない。


「でもさ、あの頃の俺たち、ほんとバカだったな」

「ね。でも、なんだかんだ⾔って楽しかった」

箸を進めながら、笑いと懐かしい空気がゆったりと流れる。

「ってか、ほんとに今何の仕事やってんの?」

響華がグラスを置きながら、軽く探るように聞く。

侑玖は少し⽬を細め、にやりと笑う。

「それは……秘密ですよ、ひーみーつ。」

「変なとこじゃないよね? 超絶ブラックとか」

「うーん……上司にめっちゃ可愛がってもらってる、とだけ

⾔っておこう」

響華は眉をひそめ、でも笑いながらツッコむ。

「可愛がられてるって.....何、課⻑にお菓⼦とかもらってんの?」

「ははっ、そこまで⼦どもじゃないって。⼤⼈の可愛がられ⽅だよ」

「⼤⼈の?」

「仕事中は結構頼られて、雑⽤もやらされない。

ランチも奢ってもらったりしてね」

響華は⽬を細め、ちょっとからかうように笑う。