カーテンコールはまだ鳴らない。


「……なぁ」

侑玖が、グラスを傾けながら⾔う。

「こうして会うの、何年ぶりだっけ」

「さぁ……数えたくない」

「現実突きつけられるやつ」

くすっと笑って、響華はグラスを軽く掲げた。

「でも」

もう⼀度、レモンサワーを⼀⼝。

「今⽇ここにいるのは、悪くない」

その⾔葉に、侑玖は⼀瞬だけ、何か⾔いかけて――やめた。

代わりに、

「だな」

とだけ、短く答えた。