カーテンコールはまだ鳴らない。


「まだ飲んでないんだけど」

「⾒ただけで分かる。

これはもう、美味しいやつ」

グラスを⼿に取る。

冷たさが掌に伝わり、仕事で張り詰めていた神経が、

少しずつ緩んでいく。

「んじゃ」

侑玖もグラスを持ち上げ、軽く持ち上げる。

「再会を祝して......久しぶり〜....と、仕事お疲れ〜」

「お疲れ」

カチン、と⼩さくグラスが触れ合った。