カーテンコールはまだ鳴らない。


――飲みに⾏くだけ。

昼間、何度もそう⾔い聞かせた⾔葉が、頭の中で反芻される。

学⽣時代の同級⽣と、久しぶりに酒を飲む。

それだけのことだ。

なのに。

電⾞が揺れるたび、胸の奥が微かにざわつく。

懐かしさと、警戒と、そして説明のつかない感情が、

静かに混ざり合っている。

(……変わってない、か)

⾦髪にピアス。

軽い⼝調。

屈託のない笑顔。

昼間に⾒た侑玖の姿を思い出し、無意識に息を吐いた。

――本当に、⾃分は変わっていないのだろうか。