* * * その頃。 警視庁、組対⼀課の執務室では、時刻を⽰すデジタル時計が 静かに点灯していた。 21時30分。 キーボードを叩く⾳もまばらになり、昼間の喧騒が嘘のように、 室内は落ち着いた空気に包まれている。 燐⾳響華は、モニターに表⽰された資料を確認し終えると、 マウスから⼿を離し、⼩さく息を吐いた。 今⽇のところは、これ以上進展はなさそうだ。