カーテンコールはまだ鳴らない。


驚いて振り返ると、侑玖は軽い調⼦のまま、

「今⽇の夜、空いてねぇ?」

と尋ねてくる。

夜。

今のところ、確か予定はなかったはずだ。

「夜? 空いてるけど……なんで?」

そう返した途端、侑玖はぱっと満⾯の笑みを浮かべた。

「っしゃ! じゃーさ、夜、飲み⾏かね?

久しぶりに会ったんだし!」

そう⾔って右⼿を軽く動かし、ビールのジョッキを模したジェスチャー

をしてみせる。