ダウナーちゃんは死にたがり

「相馬さんは何やりたいー?」

前の席の女子が振り返って聞いてくる。

伊織は数秒考えるふりをして、淡々と言った。

「……睡眠?」

「っ、あはは。出し物だってば!」

笑い声が上がる。

伊織は小さく「どうだろ....」と気のない返事をして、

再び窓の外へ視線を戻した。

その時。

ガラガラ、と椅子を鳴らして立ち上がった男子がいた。

クラスの中心グループにいる、明るく人懐っこい、

THE陽キャという雰囲気の男子―――佐伯蓮だ。

「はいはい注目ー!」

自然と教室の視線が集まる。

「せっかくだし、今年マジで賞狙わね?

どうせならガチで盛り上がるやつやりてーじゃん!!」

「おー!」

「そうしよそうしよ!」

空気がさらに熱を帯びる。