責めないし、 泣かない。 でもきっと、静かに後悔する。 「……やだな。」 ぽつり。 それが、嫌だと思ってしまった。 ⾃分が消えることより。 あの⼈の顔に、影を落とすことのほうが。 胸が、ぎゅっと縮む。 “残る”って、こんなに重いんだ。 「……ずるい。」 亮哉は⽌めなかった。 縛らなかった。 ただ、選択肢を残した。 “明⽇”。 たったそれだけの選択肢を。 伊織は⾜を下ろし、ゆっくりと体を戻した。