極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

(もう少しだけ待ってて。必ずあなたの母親は私が探し出す。そしてこの石ころを叩き返してやるんだ。死ぬときに、どれだけあなたが会いたがってたか……生まれたばかりの赤ちゃんを捨てる親なんて、最低だって)
「――シーリっ、何ぐずぐずしてんだい!」
(――っ)

 そんな時間を邪魔するように罵声が轟き、思わず眉を顰める。

「今日は忙しいんだ! なにせ夢見るお嬢様どもが聖女選別目当てにた~くさん施しを弾んでくださるんだからねぇ! そら、もたくさしてないで聖堂内をピカピカに磨き上げな!」
「わかってます、シスター!」
「シーリねえちゃん……?」
「……なんでもないよ。もうしばらく寝てなさい」

 むにゃむにゃしてる子供たちを起こすまいと、すぐさま私はベールを被り二階の部屋から飛び出す。

 シーリ。姓もないこの三文字だけが、今の私を表す名前。

 さあ急げ。朝食なんて贅沢なもの元々ないけど、このままじゃ一日中飯抜きの刑だ。階段を降り外の井戸に走ると、早速滑車付きの手桶を引き上げる。