(お願い、死なないで!)
無我夢中で何度も叫んだ。手を伸ばせば、触れられる位置にいるのに。
今の私には慰めるための声すら出せないのが、ひどくもどかしい。
(どうして……。私にこんな光景を見せるの?)
報われないふたりの行く末は想像しただけで胸を締め付ける。
私はせめて、ここに呼んだ誰かに縋った。
(神様でも誰でもいい……。もしいるならどうか、この子をお助けてあげて。せっかく生まれて来たのに、母親と引き離されてこんな目に遭うなんて、あんまりだよ……)
切なる祈りは半分だけ通じたか、一時的に吹雪が止み視界が開けた。
雪原の奥にちらり見えたのは――もしや、灯り?
(街だ! 赤ちゃん、もう大丈夫だよ! ……赤ちゃん?)
『…………』
私は遠くに向けていた視点を引き戻して喜んだ。けれど……。
無我夢中で何度も叫んだ。手を伸ばせば、触れられる位置にいるのに。
今の私には慰めるための声すら出せないのが、ひどくもどかしい。
(どうして……。私にこんな光景を見せるの?)
報われないふたりの行く末は想像しただけで胸を締め付ける。
私はせめて、ここに呼んだ誰かに縋った。
(神様でも誰でもいい……。もしいるならどうか、この子をお助けてあげて。せっかく生まれて来たのに、母親と引き離されてこんな目に遭うなんて、あんまりだよ……)
切なる祈りは半分だけ通じたか、一時的に吹雪が止み視界が開けた。
雪原の奥にちらり見えたのは――もしや、灯り?
(街だ! 赤ちゃん、もう大丈夫だよ! ……赤ちゃん?)
『…………』
私は遠くに向けていた視点を引き戻して喜んだ。けれど……。



