極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

 吹雪が一層強く親子を取り囲んだ。先は見えず、絶望的な状況。
 でも私は、すでにぐったりとしながら一心に母を求める赤ん坊のいじらしさに、どうにかして元気付けたくなる。

(頑張って――あれ?)

 そこで気付いた。声が……出ない。
 手足もぴくりとも動かず、視点からしてまるで宙に浮いたかのよう。何をしても、赤ん坊へはぴくりとも近づけない。

(どういうこと? 寒さも痛みも、感覚すらない……。まさか――死んだってこと? じゃ今の私は……幽霊?)

 混乱する最中――おぎゃあ、と赤ん坊が泣いた。父親の男性がそっと頭を撫でる。
 血の気のない顔と止まない吐血が彼の傷の深さを物語るが、その子を慈しむ表情は変わらない。

『済まない。いつか会わせてやりたかったが……。ごほっ、せめてお前だけは――』

 唇を濡らす血を拭って意志を瞳に漲らせ、男は、再び雪の上に足跡を増やしていく。
 だが――。