「羽瑠…大丈夫?怪我はない?」
朔がこちらを心配そうに見つめる
「いや、私より朔のほうが大丈夫?」
腕を見ると、ガラス片が刺さって血がゆっくりと垂れていた。
「大丈夫大丈夫。」
軽く笑ってみせるけれど、その傷はどう見ても“大丈夫”の範囲じゃない。
「なんで窓から……」
「急を要するから。」
「それにしたって……!」
言いかけたところで、倉庫の外から怒鳴り声が響いた。
「おい! 大丈夫か! 七瀬! お前は何やってるんだ!!」
先生が駆け寄ってくる。
けれど朔はその声を完全に無視して、私の手をぎゅっと握り、まっすぐ歩き出した。
「朔、血が……病院いかなきゃ。」
「あとでいい。」
その言い方があまりにも強くて、私は言葉を飲み込んだ。
そして――
朔は女子生徒たちが固まっている場所へと向かう。
彼女たちは、さっき私にダンボールを押しつけた影の主たちだ。
朔は立ち止まり、静かに、しかし鋭く言い放った。
「今後一切、羽瑠に近づくな。
もし羽瑠を傷つけるなら……俺はあんた達を許さない。」
その声は低く、冷たく、いつもの朔とはまるで違っていた。
そして、ぽつりと。
「殺すよ?」
その一言は、淡々としているのに、背筋が凍るほど真っ直ぐだった。
女子生徒たちは一瞬で青ざめ、数人がその場に崩れ落ちて泣き出した。
私は息を呑む。
朔の横顔は怒りに染まっているわけじゃない。
ただ、私を守るためだけに、迷いなくその言葉を選んだ顔だった。
胸がぎゅっと締めつけられる。
朔がこちらを心配そうに見つめる
「いや、私より朔のほうが大丈夫?」
腕を見ると、ガラス片が刺さって血がゆっくりと垂れていた。
「大丈夫大丈夫。」
軽く笑ってみせるけれど、その傷はどう見ても“大丈夫”の範囲じゃない。
「なんで窓から……」
「急を要するから。」
「それにしたって……!」
言いかけたところで、倉庫の外から怒鳴り声が響いた。
「おい! 大丈夫か! 七瀬! お前は何やってるんだ!!」
先生が駆け寄ってくる。
けれど朔はその声を完全に無視して、私の手をぎゅっと握り、まっすぐ歩き出した。
「朔、血が……病院いかなきゃ。」
「あとでいい。」
その言い方があまりにも強くて、私は言葉を飲み込んだ。
そして――
朔は女子生徒たちが固まっている場所へと向かう。
彼女たちは、さっき私にダンボールを押しつけた影の主たちだ。
朔は立ち止まり、静かに、しかし鋭く言い放った。
「今後一切、羽瑠に近づくな。
もし羽瑠を傷つけるなら……俺はあんた達を許さない。」
その声は低く、冷たく、いつもの朔とはまるで違っていた。
そして、ぽつりと。
「殺すよ?」
その一言は、淡々としているのに、背筋が凍るほど真っ直ぐだった。
女子生徒たちは一瞬で青ざめ、数人がその場に崩れ落ちて泣き出した。
私は息を呑む。
朔の横顔は怒りに染まっているわけじゃない。
ただ、私を守るためだけに、迷いなくその言葉を選んだ顔だった。
胸がぎゅっと締めつけられる。


