万華鏡は月を巻き戻す


そして二人で夢中になって作業して、ようやく。

「できた!」

「俺も!」

お会計を済ませ、袋にそっと詰めてもらってから
並んで店を出る。

「よし、じゃあ交換!」

「うん。」

そう言って、お互い袋からロケットペンダントを取り出した。

朔が先に開ける。

「……ダイヤモンドだ!かっこいい。」

私は誕生日月のパワーストーン、ダイヤモンドを選んだ。
長寿、力、幸福の象徴。

朔に、ずっと笑っていてほしくて。

そして、朔がくれたロケットを開く。

「これって……?」

「ラピスラズリ。」

「え、でも誕生日月って違ったよね?」

私の誕生日は6月。
てっきりそのパワーストーンが入ってると思っていた。

「うん、違うんだけどね。」

朔は少し照れたように笑って続ける。

「ラピスラズリってさ、“幸運”とか“真実”を導く石なんだって。……どうか、これが羽瑠を守ってくれますように。」

その言葉が、胸の奥にじんわり染みていく。

朔の笑顔は明るいのに、
その奥にある“願い”はどこか切なくて、
まっすぐで、優しかった。