自分のノートを破って、僕が先に書く。止め、ハネ、払いを協調させて、文字の基本を丁寧に見せた。
ラブレターの書き方を教えていると見せかけて、字を正す。これなら抵抗なく修正出来るはず。
ふむふむと、となりに座った百合園さんの肩が当たりそうになって、心臓が穏やかでなくなる。
こんな息がかかりそうなほどの距離で、果たして僕は生きて資料室を出られるのだろうか。
「やっぱり山田くんの字ってすごい! 見やすいし、これなら思いが伝わるね」
キラキラと瞳を輝かせながら、ゆっくり字を書き出した。
一文字ずつ集中して、いい感じにちゃんとした字になっている。これなら読めるぞ、と思った矢先に違和感を覚えた。
なにやら、とても重厚感のあるオーラを感じる。彼女の体中から出ているのは、気か?
「えっと……なんだろう。なんか、圧がすごいんだけど……?」
「念を込めてみたんだけど、どうかな?」
次の瞬間、青い炎が立ち上がって、紙がボワッと燃えて消えた。
ええー、そんなことある? 百合園さんって、念を使えるのか。気の毒だけど、少し羨ましい。
「たまに集中すると、こうなっちゃって。これじゃあ、少女漫画みたいな甘い展開なんて一生無理だよね」
がっくりと肩を落とす彼女に、なんと声を掛けたらいいものか。
「……まあ、僕で良ければいつでも。練習、付き合うけど」
「ほんとっ? やっぱり山田くんにお願いしてよかったぁ!」
やはり笑顔が極上に、別格に可愛い。
成瀬琉生との恋愛成就は正直どうでもいいけど、百合園さんが喜んでくれるのなら、まあいいか。
彼女が少女漫画の世界へ行き着くには、まだまだ道のりは遠い。
ラブレターの書き方を教えていると見せかけて、字を正す。これなら抵抗なく修正出来るはず。
ふむふむと、となりに座った百合園さんの肩が当たりそうになって、心臓が穏やかでなくなる。
こんな息がかかりそうなほどの距離で、果たして僕は生きて資料室を出られるのだろうか。
「やっぱり山田くんの字ってすごい! 見やすいし、これなら思いが伝わるね」
キラキラと瞳を輝かせながら、ゆっくり字を書き出した。
一文字ずつ集中して、いい感じにちゃんとした字になっている。これなら読めるぞ、と思った矢先に違和感を覚えた。
なにやら、とても重厚感のあるオーラを感じる。彼女の体中から出ているのは、気か?
「えっと……なんだろう。なんか、圧がすごいんだけど……?」
「念を込めてみたんだけど、どうかな?」
次の瞬間、青い炎が立ち上がって、紙がボワッと燃えて消えた。
ええー、そんなことある? 百合園さんって、念を使えるのか。気の毒だけど、少し羨ましい。
「たまに集中すると、こうなっちゃって。これじゃあ、少女漫画みたいな甘い展開なんて一生無理だよね」
がっくりと肩を落とす彼女に、なんと声を掛けたらいいものか。
「……まあ、僕で良ければいつでも。練習、付き合うけど」
「ほんとっ? やっぱり山田くんにお願いしてよかったぁ!」
やはり笑顔が極上に、別格に可愛い。
成瀬琉生との恋愛成就は正直どうでもいいけど、百合園さんが喜んでくれるのなら、まあいいか。
彼女が少女漫画の世界へ行き着くには、まだまだ道のりは遠い。



