2学期が始まって、一週間が過ぎた。
最近、百合園さんの調子が良い。変なものに巻き込まれて、力を発揮する機会が極端に減ったし、字の練習も順調のようだ。
このままいけば、少女漫画のようなシチュエーションにたどり着くのも時間の問題。もちろん、成瀬琉生と。
それはなんとしても防ぎたいと思いながら、なにも出来ずに現在もムタと戯れている。
仕方ないじゃないか。
映画にでも誘おうかと思ったけど、断られた時のことを考えると、震えて飛行機マークを押せないのだから。情けない。
僕の顔を見て、何か訴えるようにムタがニャーと鳴く。
『パパー!』
『イクジナシ』
『愛を探しているんだ!』
スマホ画面の猫翻訳を見ながら、うっとフリーズしてしまう。
意外と的を射ていて、ツッコめない。
そうこうしているうちに、人の声が聞こえて来た。
また百合園さんかと思ったが、1人じゃなさそうだ。なにか話をしている。
だんだん大きくなって近づいているぞ。
こんな惨めな昼休みを目撃されたら、軽蔑の眼差しを向けられて、明日には学校中の笑い物だ。それだけは、なんとしても避けたい。
ムタを抱き抱えたまま、じっと草陰に身を潜める。
人よ、早く過ぎ去ってくれ。
「……話してるうちに、いつの間にか好きになっちゃったんだよね」
突然の告白に、思わずむせそうになる。少し声が出そうになるが、口を押さえてなんとか鎮めることが出来た。こ、堪えろ。
もぞもぞと、ムタが降りたがっている。お前も、もう少し我慢していろ。
最近、百合園さんの調子が良い。変なものに巻き込まれて、力を発揮する機会が極端に減ったし、字の練習も順調のようだ。
このままいけば、少女漫画のようなシチュエーションにたどり着くのも時間の問題。もちろん、成瀬琉生と。
それはなんとしても防ぎたいと思いながら、なにも出来ずに現在もムタと戯れている。
仕方ないじゃないか。
映画にでも誘おうかと思ったけど、断られた時のことを考えると、震えて飛行機マークを押せないのだから。情けない。
僕の顔を見て、何か訴えるようにムタがニャーと鳴く。
『パパー!』
『イクジナシ』
『愛を探しているんだ!』
スマホ画面の猫翻訳を見ながら、うっとフリーズしてしまう。
意外と的を射ていて、ツッコめない。
そうこうしているうちに、人の声が聞こえて来た。
また百合園さんかと思ったが、1人じゃなさそうだ。なにか話をしている。
だんだん大きくなって近づいているぞ。
こんな惨めな昼休みを目撃されたら、軽蔑の眼差しを向けられて、明日には学校中の笑い物だ。それだけは、なんとしても避けたい。
ムタを抱き抱えたまま、じっと草陰に身を潜める。
人よ、早く過ぎ去ってくれ。
「……話してるうちに、いつの間にか好きになっちゃったんだよね」
突然の告白に、思わずむせそうになる。少し声が出そうになるが、口を押さえてなんとか鎮めることが出来た。こ、堪えろ。
もぞもぞと、ムタが降りたがっている。お前も、もう少し我慢していろ。



