こちら側の百合園さん【1話からの長編大賞】

 さて、本日は一週間ぶりの休日で、リビングのソファーでぐだりながら、漫画を読んでいるのだが。
 さっきから、スマホがブーブーと唸っている。
 どうせ崎田だろう。この前も、早くカザネの写メを送れと催促してきたから。直接頼むわけにもいかないし、なかなかマスクを外さないのだから仕方ないだろ。

 寝そべったまま、机に腕を伸ばす。あと、もう少し。ぷるぷると震わせながら、やっとスマホを手にした。
 見ると、なにやらグループココアというものが作られている。なんだ、これ。
 崎田に招待されているが、どうしたらいいんだ。よく分からず、とりあえず承認するを押したらメンバーに追加された。

 百合園さんとカザネもいるな。
 間髪入れずに、通知音が鳴った。

『もうすぐ夏休みだー!!』

 テンションの高い崎田に、ポンポンと2人からスタンプが送られてくる。
 百合園さん、このフクロウ好きなのかな。

『7月31日って何の日だか分かる人〜?』

 いきなりの問題に、スタンプを選ぶ指が止まる。
 だから、早いんだよ。まだどれにしたらいいのか探してたところなのに。
 表示画面を消すはずが、ブルドックが無表情で立っているものがポンッと送信される。
 ああっ、確認したつもりが、もう一度押してしまった。やはり、使い慣れない。