おもむろに顔だけを向けると、きょとんとした百合園さんが立っていた。
「2人で……なに……してるの?」
「な、なんでもない!」
持っていたシャツを離しながら、僕よりも先にカザネが口を開く。
「じゃあ、またな」
じとっとした視線で無言の圧をかけて、カザネは保健室を出て行った。
黙っていろと訴える目だったな。
のっそりと上半身を起こすと、百合園さんが僕の顔を覗き込む。
「2人でいるなんて、珍しいね。なに、話してたの?」
「あ……いや、特に大したことでは」
話すなと釘を刺されたからには、口が裂けても言えない。命の保証はないからな。
少し不満そうな顔をする彼女に、
「それより、体操着ごめん。僕のせいで……汚れて」
「いいのいいの! 洗えば落ちるし、けっこう血出てたもんね。……びっくりしちゃって」
「……ありがとう」
なんだかぎこちない空気が流れている。この間はなんだろうか。なにか、僕から話した方がいいのか?
「えっと……元気そうだし、わたしもう行くね」
「あ、うん」
ドアの閉まる音が鳴って、パタパタと足音が遠退いて行く。
なにしにここへ来たのだろう?
首を傾げながら、うーんと背筋を伸ばす。
さてと、地獄はこれからだ。乗り切るための対策を練らなければ。
大きなため息を吐き出して、僕は保健室をあとにした。
「2人で……なに……してるの?」
「な、なんでもない!」
持っていたシャツを離しながら、僕よりも先にカザネが口を開く。
「じゃあ、またな」
じとっとした視線で無言の圧をかけて、カザネは保健室を出て行った。
黙っていろと訴える目だったな。
のっそりと上半身を起こすと、百合園さんが僕の顔を覗き込む。
「2人でいるなんて、珍しいね。なに、話してたの?」
「あ……いや、特に大したことでは」
話すなと釘を刺されたからには、口が裂けても言えない。命の保証はないからな。
少し不満そうな顔をする彼女に、
「それより、体操着ごめん。僕のせいで……汚れて」
「いいのいいの! 洗えば落ちるし、けっこう血出てたもんね。……びっくりしちゃって」
「……ありがとう」
なんだかぎこちない空気が流れている。この間はなんだろうか。なにか、僕から話した方がいいのか?
「えっと……元気そうだし、わたしもう行くね」
「あ、うん」
ドアの閉まる音が鳴って、パタパタと足音が遠退いて行く。
なにしにここへ来たのだろう?
首を傾げながら、うーんと背筋を伸ばす。
さてと、地獄はこれからだ。乗り切るための対策を練らなければ。
大きなため息を吐き出して、僕は保健室をあとにした。



