恋する天音と問いする成瀬

私、天野天音。皆さん知ってますか?
 恋をして何かに夢中になると、理性を失って判断力が鈍るらしいの。これを、恋は盲目って言うらしいわ。
 
「天音さん盲目って本当?」

 やばっ。声漏れてた。まあ、むしろ良かったかもしれないけど。

「そ、そうなのよ。成瀬くん。わたし、どうしたらいい?」

「うーーん。とりあえず俺が解決するよ。
 それじゃあ今日の放課後、ちょっと一緒に街まで来てくれないかな?」

「え?2人で?」

「別にお母さんとか居てもいいけど…」

「ううん。2人で行こう2人で!」

「え?あ、分かった。じゃあ、放課後西園寺高校前駅で待ち合わせね」

「ま、まってるよ!」

 え、えーーーーーー?こ、これってで、デート!
 俺が解決するって、もしかして2人であんなことやこんなことを?
 か、考えただけで緊張するよーーーー。

         放課後
「じゃあ、行こっか!」

「どこに行くの?」

「え?分かってるでしょ?とりあえず、町の二丁目の角の店にしといたよ」

 二丁目の角の店って、あそこ? 
 と言うことは、絶対にデートだ。
 あそこは絶好のデート向けのカフェで、いつもカップルが訪れる店だし、むしろカップルで行かない方が浮くレベルだもん。
 前にお父さんと行った時は、めちゃくちゃ気まずくてパフェの味がわからなかったし、それも楽しみだな!

「じゃあ電車に乗ろっか。町までは電車で一駅だしすぐだよ!」

「扉にご注意ください!」

「ガタンガタンガタン」

 2人きりで電車に乗るの、ドキドキするな。
 えへへ!


 笑っているのも束の間、彼女は、自分が乗っている電車が急行列車ということを、まだ知らない。

 そして、彼がそれを知っているということも……