「俺のために可愛い服着てきてくれたのも、髪を巻いてきてくれたのも。こうやって、顔を赤くしてるのも。全部、愛おしい」
握られた手を引き寄せられると、新さんの大きな体に吸い寄せられる。背中に手を回した方が良いのかな。でも防御反応で、両手が新さんの胸の前にあって、手を回したくても回せない。
「新さん、あの…」
「ん?」
胸の前にあった手で軽く押すと、すんなり離れて新さんの顔が見えた。パーマのかかった茶髪にきゅるんとした目が、私を見つめている。それだけで胸が痛い。
「離れてもらっても…、良いですか」
「えっ」
「心臓が…、もちません」
顔が赤いのが分かる。とにかく熱い。顔に熱が集中しているのが分かるくらい。そんな私をきょとんとした表情で見つめると、すぐに声を上げて笑い出し、また私を抱きしめた。
「っ、新さん」
「やだ。那津さんにはずっとドキドキしててもらわないと」
「困ります…」
「もっと困って、俺に振り回されて?」
新さんの腕の力が強くなり、一緒になって捻るように体を揺らされる。もう絶対新さんのこと、好き。



