「変なこと、聞いても良いですか?」
「変なことですか?…質問によります」
私の返しに頬をぷくっと膨らませて、可愛く睨んできた新さんに笑いながら〝良いですよ〟と返すと、細い目でさらに睨みをきかせてきた。
「前見てください!」
睨まれている気がしない、確信犯の表情。可愛いって思わせに来てる。そんな新さんは、笑う私を見て意地悪を仕掛けてきた。
「分かった。もう聞かない!」
「え、そんなこと言わないで、言ってくださいよ。気になります」
「僕に意地悪したんだから、僕も那津さんに意地悪する」
子どもみたいなやりとり。運転しながらも私の困った表情をチラチラと伺いながら、ニヤリと笑っていてムカつくけど楽しい。
「じゃあ、1つ僕の好きなところを言ってくれたら、聞きたかったことを言います」
「それずるいです!」
「じゃあ言わないよ?」
そんなの、私が新さんの好きなところを言うまで、終わらないに決まってる。楽しそうに体を左右に振りながら、私の口が開くのを待っている新さん。…折れるしかない。



