「今日はすみません。那津さんの買い物、邪魔しないようにするんで」
「邪魔なんてそんな…!運転してもらって、ありがとうございます」
私がシートベルトをはめたのを見計らって走り出した車に合わせて、〝今日のデート、楽しみにしてたんです。〟と私が気にしていたデートなのかデートじゃないのか問題を、いとも簡単に解決してきた。
「今日…、デート、なんですね」
「僕はそのつもりです」
「…よろしく、お願いします」
自分でもよく分からない返事をして、ハンドルを握る新さんを見る。普段から運転し慣れているハンドル捌きで、輝いて見える。
今の私、すごく舞い上がってる気がする。新さんの車の助手席に乗れただけで彼女気分で、仕事じゃない新さんの隣に居れることが、嬉しい。



