前世での誓い






後ろを振り返ると、先ほどのお兄さんたちは追いかけてきていないようで、もう離しても良いのにまだ手は繋がれたまま。そして、手の震えはまだ感じられた。





「新さん…、手が、」


「あ、ごめん。もう離しても大丈夫だね」


「そうじゃなくて。何で震えてるんですか」




私の手を離そうとする暖かい手を、今度は私が握り直す。暖かいのに震えているのは、何でだろう。



両手で新さんの手を握ると、目を大きく開けて〝えっ〟と小さい声をあげた。気づいていなかったのか、自分の手をじっと見つめて、耳を赤くしている。





「分かんないけど、那津さんのこと助けなきゃって思って、勝手に体が動いてたみたい。怖かったのかな、やっと見つけた大事な人が取られるの」


「大事な、人…」


「ごめん、困りますよね。でも、また会いたいって思うから。何か、色々と僕たち普通じゃないじゃないですか」





普通じゃない。この言葉で2人同時に笑い出し、新さんの手の震えも止まった。前世の2人の仲の良さに縋ってみようかな。




「私も、また会いたいです。酔っ払いの人が居ない時でお願いします」


「それはもちろん(笑)」




連絡を交換して、日は決めずに近々会うことにして、別れた。これから私と新さんはどういう関係で付き合っていくんだろう。お夏さんと新之丞さんみたいに、将来を誓う相手になるのかな。