「こんにちは。俺のことを話題に出してもらえるなんて、光栄だな」
――その時だ。
五人の前に現れたのは、黒い髪に切れ長の目をした、舞台映えしそうな整った顔立ちをした男子生徒だった。
優希と塁生がポカンとしているのに対して、その人物のことをよく知っている琥太郎は「あ」と声を漏らした。
謙杜は、人見知りを発揮して俯いている。
「あの、どなたでしょうか。遊馬先輩たちのお知り合いですか?」
優希が聞けば、男子生徒は爽やかに微笑みながら自己紹介を始めた。
「俺は八乙女晃志。三年生だよ。遊馬くんとは学年は違うけど、授業の一環で何回か話したことがある程度かな」
「ん? 八乙女って、もしかして……」
「ああ。俺は八乙女晃成の息子だよ」
「え? 息子?」
「待てよ。ってことはさ……」
優希と塁生の視線が同時に向いた先にいるのは、仏頂面をした雄星だ。



