Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~



「や、八乙女くんは……キングとか、そういうのには、興味はないの?」


せっかく一緒にユニットを組んで、舞台に立つことになったのだ。

謙杜なりに少しは交流を深めようと考えて、勇気を振り絞って声をかけてみた。


雄星は、まさか自分が話しかけられるとは思っていなかったようだ。

数秒ほど間をあけてから、台本に落としていた視線を持ち上げた。


「俺ですか? 俺は別に……さほど興味はないかもしれません。称号といったものは、全部後から付いてくるものなので。まだ何も始めていない今から先のことは考えていません。俺はただ、自分ができる最高の演技をするだけです」

「そ、そうだよね……」


さすが八乙女晃成の息子だ。思考が凡人のそれとは違っている。カッコいい。


謙杜は感心していたが、会話を聞いていた塁生は思い切り眉を顰めながら、


「何だよ、カッコつけやがって」


と、小さな声で悪態をついていた。