「……朝比奈はさ、アイツのこと、どう思う?」
「アイツって、雄星くんのことだよね?」
「そ。アイツって横暴じゃない? 言ってることはまぁ分かるけど、上から目線っていうの? 素直に聞き入れようっていう気にならないっていうかさ。一年のくせに、先輩たちを差し置いて場を仕切ってるし」
塁生の口から、雄星に対する不満が次々と出てくる。
これまで我慢していたところもあったのかもしれない。
とりあえず、うんうん頷きながら聞いていた優希は、塁生の声が完全に止まったタイミングを見計らって、自分の思いを口にした。
「うーん……でも、雄星くんの舞台に対する思いが、それだけ強いってことでもあると思うんだ。やるからには最高の舞台にしたいって気持ちがあるから、皆にも同じだけのものを求めちゃうんだろうね。ただ言い方がきつく感じちゃうから、それが上手く伝わらなくて、誤解されちゃうこともあるのかもしれないけど……」
困り顔で笑っている優希の横顔をジッと見つめていた塁生は、足を止めた。
気づいた優希も足も止めて、塁生の方に振り返る。



