Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~



「あのさ、芥生くんがせっかく台本を持ってきてくれたのに、水を差すようなことを言ってあれなんだけど……実はオレから、提案があるんだ」


琥太郎が自分のリュックから取り出したのは、一冊の台本だった。

表紙には『眠れる森の美女(王子視点)』と書いてある。


「実はこれ、オレが書いたシナリオなんだよね」

「えっ! 遊馬先輩、シナリオまで書けちゃうんですか!?」


目を輝かせている優希に、琥太郎は照れくさそうに笑いながら頬をかく。


「いやー、趣味で書き始めたものなんだけど、これが楽しくてハマっちゃってさ。これは前のユニットを組んでいる時にやりたいなって思って書いていた台本だったんだけど、書き上げる前に解散することになっちゃって」

「方向性の違いでしたっけ?」

「そうそう。やりたい舞台とか芝居について、意見が中々合わなくなってきて。円満に話し合って、解散することにしたんだよね。それで、せっかくなら、この台本を使えないかなと思ったんだけど……どうかな?」


琥太郎が皆の顔を見渡して尋ねる。

優希と謙杜は特に異論はなく、塁生も、特にこれがやりたいといった希望はないようだ。