「え、えっ、何々!? どうして皆、ぼくのことを見て……?」
「いや~、だって芥生先輩と同じクラスなんでしょ? 俺たち、この人のこと何も知らないしさ。芥生先輩なら、どんな人なのかよく知ってるだろうと思って」
塁生に言われて、視線の意味を理解した謙杜は、納得した表情でほっと息を吐く。
「あ、ああ、そういうこと。遊馬くんは……ぼくとは生きる世界が違う人間っていうか。陰キャで引きこもりオタクのぼくとは正反対の、一軍に君臨するパリピ人間って感じかな……」
「いや、そういうことではなく、演技力とかの話を教えてもらえませんか?」
うじうじと暗い影を背負って話していた謙杜だったが、雄星に突っ込まれて、ハッとした様子で顔を上げた。
「あ、ああ、そっちの話ね。演技、演技は、えーっと……」
謙杜はチラリと琥太郎のほうを見てから、言いにくそうに口ごもってしまった。



