「ねぇ。よかったら、オレも君たちのユニットに入れてもらえないかな?」
謙杜が正式にユニットに入ることが決まって、直ぐのことだ。
自己紹介をし合っていた優希たちに話しかけてきたのは、肩上まで伸びている金色の髪を後ろでハーフアップにしている、整った顔立ちをした男子生徒だった。
「あ、遊馬くん……」
謙杜が、ささやくような小声で名前を呼んだ。
謙杜の知り合いということは、優希たちより上級生の可能性が高い。
「オレ、遊馬琥太郎。芥生くんとは同じクラスの、二年生だよ。元々はユニットを組んでたんだけど、方向性の違いで解散することになっちゃってさ。五月の舞台は試験も兼ねてるから、上級生も含めて全学年参加じゃん? でもオレ、一人芝居の経験はなくて。だから一緒に舞台に立ってくれる子たちを探してたんだよね」
優希たちよりひと学年上の琥太郎は、ユニットを組んでくれる生徒を探していたようだ。
優希・雄星・塁生の三人は顔を見合わせてから、一斉に謙杜のほうを見た。
視線を集めていることに気づいた謙杜は、ぴゃっ! と肩を跳ね上げさせてうろたえる。



