「ふーん、まぁ、いいんじゃないかな?」
「は? な、何を……」
「そうしたところで、罪に罪を重ねるだけさ。証拠はぜーんぶ、僕の手の中にあるんだからね」
そう言って微笑む優希の笑みは、ゾクリとしてしまうほどに綺麗で、けれど、どこか恐怖を覚えてしまうような――そんな仄暗さがあった。
今朝とはまるで別人の優希の姿に、先輩たちも雄星も、戸惑いを隠せない。
「な、何だよコイツ。気味が悪ぃ……」
「チッ、もういい。白けたし、行こうぜ」
優希の異様な雰囲気に怖気づいた先輩たちは、この場を立ち去った。
残された雄星と優希の間に、重たい沈黙が落ちる。
(こいつ……まさか、こっちが本性なのか?)
雄星は、優希を真正面からジッと見据える。
すると――大人びた表情で微笑んでいた優希の顔に、パッと朗らかな笑顔が咲いた。



