◇◇◇
「……櫂理君。なんか今日の格好いつもと全然違うね」
それから部屋に戻り、着替えてリビングに戻ると、俺の姿を見るやいなや莉子は暫くその場で動かなくなった。
「ああ。莉子とのデートだから気合いを入れてきた」
胸を張ってそう断言すると、俺は黒いジャケットの襟をびしっと正す。
対策を練って辿り着いた結論。
それは、見た目ヤクザ風にして虫共を近付かせないこと。
前髪はアップにして、黒のジャケットとパンツに、黒色シャツのボタンを第二まで開けて金色のネックレスをちらつかせる。
右耳にはシルバーのカフスと、仕上げにサングラスも掛けたかったけど、それはさすがに浮きそうなのでここで留めておいた。
これがどれくらいの効果を発揮するのか分からないけど、少なくとも男が気軽に近寄ってくることは……
「凄く格好いいよ!なんか一段と大人っぽくなった感じがする!」
すると、全く予想だにしていなかった莉子の反応に、俺は一瞬目が点になる。
「……え?いや、これはただ……」
誤解だと訂正したかったけど、莉子がめちゃくちゃ褒めてくるのでどうでもよくなった。
ひとまず、目的は違うけど結果オーライということで。
こうして全ての支度を完了させた俺達は靴を履き、玄関の扉を開ける。
そして、扉を閉めてから直ぐに俺は莉子の手を握った。
これはいつものことなので、莉子は抵抗することなく俺の手を握り返してくれる。
とにかく、今日は間違っても姉弟には見られないよう、最大限恋人風を装わなければ。
そう固く決意すると、俺は密かに拳を強く握りしめた。
「……櫂理君。なんか今日の格好いつもと全然違うね」
それから部屋に戻り、着替えてリビングに戻ると、俺の姿を見るやいなや莉子は暫くその場で動かなくなった。
「ああ。莉子とのデートだから気合いを入れてきた」
胸を張ってそう断言すると、俺は黒いジャケットの襟をびしっと正す。
対策を練って辿り着いた結論。
それは、見た目ヤクザ風にして虫共を近付かせないこと。
前髪はアップにして、黒のジャケットとパンツに、黒色シャツのボタンを第二まで開けて金色のネックレスをちらつかせる。
右耳にはシルバーのカフスと、仕上げにサングラスも掛けたかったけど、それはさすがに浮きそうなのでここで留めておいた。
これがどれくらいの効果を発揮するのか分からないけど、少なくとも男が気軽に近寄ってくることは……
「凄く格好いいよ!なんか一段と大人っぽくなった感じがする!」
すると、全く予想だにしていなかった莉子の反応に、俺は一瞬目が点になる。
「……え?いや、これはただ……」
誤解だと訂正したかったけど、莉子がめちゃくちゃ褒めてくるのでどうでもよくなった。
ひとまず、目的は違うけど結果オーライということで。
こうして全ての支度を完了させた俺達は靴を履き、玄関の扉を開ける。
そして、扉を閉めてから直ぐに俺は莉子の手を握った。
これはいつものことなので、莉子は抵抗することなく俺の手を握り返してくれる。
とにかく、今日は間違っても姉弟には見られないよう、最大限恋人風を装わなければ。
そう固く決意すると、俺は密かに拳を強く握りしめた。



