「……なあ、莉子。今度は一日デートしない?」
「へ?」
すると、唐突に投げられた櫂理君の一言に、再び体の動きが止まった。
「デートって……。櫂理君、これはただのお使い……」
「来週の土曜日、これ観たい」
それから、訂正しようとしたところ。
それを遮るようにスマホの画面を提示され、見てみると、そこには最近公開されたアニメの映画情報が表示されていた。
そのアニメは私も一緒に観ていたから、いつか映画も観たいとは思っていたけど……。
「圭君とは行かないんだ?」
「あいつはこのアニメ観てないし」
なるほど。
納得した私は自分のスマホを開きスケジュールを確認してみる。
「うん、いいよ。たまには二人で遊びに行くのもいいね」
櫂理君はデートと言うけど、これはあくまでただのお出掛けだから。
そう自分に言い聞かせると、邪念を振り払い、私は彼の誘いを快く引け受けることにした。



