忘れてた。
櫂理君が爆発的にモテまくること。
学校でも女子達の人気はダントツだけど、怖いし、私がいるから誰も近寄ろうとしない。
けど外ではそんなの関係ないから、櫂理君のモテ力が思う存分に発揮されてしまう。
「デザートそんなに食べたかったか?」
結局、どこにも寄らず大人しく帰ることになり、私は少し不貞腐れながら櫂理君の隣を歩く。
「そうじゃなくて。櫂理君ってやっぱり凄くモテるんだなって思って」
なんだろう。
分かっていたことなのに、少しだけイライラする。
でも、これが何の苛立ちなのかよく分からないから、益々気分が悪い。
「…………もしかして嫉妬してる?」
すると、意表を突く櫂理君の指摘に、足の動きがピタリと止まる。
「え、えと。そういうのじゃ……」
もっと強く否定しようとしたけど、なぜか思うように口が回らず言い淀んでしまう。
しかも、櫂理君の期待を込めた眼差しがあまりにも眩し過ぎて、余計何も言えなくなってしまう。
それって、つまり図星だから?
……………いや、違う。
これは可愛い弟が揉みくちゃにされて、姉として怒っているんだ。
うん。
そういうことにしよう!



