悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~




「莉子!無事でよかったわ!行方不明って聞いた時はお母さんもう死んじゃうかと思った!」

学校で先生や警察の人と色々話をした後、ようやく解放された私は櫂理君と一緒に帰宅し、玄関の扉を開いた途端、お母さんが目に涙を浮かべながら首元に飛びついてきた。

「櫂理が見つけてくれたんだってな。やっぱり、お前は立派な莉子のボディーガードだよ」

そして、私の話を聞いて仕事を早退してきたお父さんは、誇らしげな表情で櫂理君の頭を撫でてくる。

”ボディーガード”という単語に恥ずかしくなってつい俯いてしまったけど、お父さんが櫂理君のことを改めて認めてくれたことが嬉しくて、胸の奥がじんわりと熱くなってきた。


それから我が家に入った瞬間、これまでにない程の安心感に包まれ、再び涙腺が緩み始める。


「本当はあの時の続きしたかったけど、今日はゆっくり休めよ」

その時、傍からそっと櫂理君が耳打ちしてきて、その言葉に心臓がドクンと震えた。


これまでの私だったらそのまま流していたかもしれないけど、今は違う。

ここで全てを変えるって決めたから。

だから、ちゃんと伝えなきゃ。


そう自分に言い聞かせて、私は先を行く櫂理君の服の裾を軽く掴んだ。


「……続きして欲しいな……」

こんなに彼に甘えたのは初めてかもしれない。

慣れないことに声が震えて、上手く言葉が出てこないけど、意思はしっかりと伝えたくて私は櫂理君の目をじっと見つめた。


暫しの沈黙が流れる。


まさか、私からお願いされるとは思っていなかったようで、櫂理君は目を見開いたままその場で固まってしまった。


すると、不意に彼の指が私の頬に触れ、そのまま滑るように唇へと到達した。

「約束破るかもしれないけど、いいのか?」

そして、これまでにないくらいの熱い視線と、色味を含んだ低い声に鼓動が大きく高鳴り、私は無言で頷く。

「それじゃあ、今夜部屋で待ってる」

その反応に、櫂理君は満足気な表情で微笑むと、私の頭を軽く撫でてから二階へと上がっていった。