敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「部長が出張先からチーフのマンションへ四時ごろに行くらしいの。海江田君が戻ってから出るね」

「……それで、チーフの様子はどうでした?」

「どうもこうもないよ。全治8週間だって。右足の甲の剥離骨折」

「えー!」

「しかも……」

 雪は周りを見て、小声で成美の耳元で脅迫のことを説明した。

「えー!なんですか、それ。怖い……」

「警察が動いてるから大丈夫だとは思うけど……会社も警備してくれてるよ」

「雪先輩も気をつけてくださいよ、チーフの部屋なんて行くのやめたほうがいいんじゃないですか」

「警備してくれてるから大丈夫。これ以上何かしてくることはないんじゃないかと話してた」

「それでお仕事どうするって言ってました?」

「それが、できるだけやるんですって……」

「え?松葉杖と聞いたんですけど、違うんですか?」

「松葉杖だよ。私は今日から全面的にチーフの仕事の補佐になるらしいわ」

「えー!だって、先輩も仕事あるのにどうするんですか?」

「私の仕事を整理してチーフの仕事を私もするんですって……信じられないわよ」