嘘から始まる恋煩い!

修学旅行前日の夜、家にて。
「姉ちゃん………本当に行っちゃうの?おれ寂しいんだけど、1週間も姉ちゃんと会えないなんて………。」
「にゃぁ〜…………、みゃっ!」
私がスーツケースの中身の最終確認を終えた後、世那の部屋で私は世那とコハクにかわいく迫られていた。
世那はいつもは眉がキリリと上がっているのに、今はまるで捨てられた子犬みたいな感じで眉をさげている。母性本能をくすぐられて思わず頭を撫でたくなっちゃう。
コハクは悲しそうに鳴き声をあげて、私のパジャマの裾に頬をスリスリしてきた。かわいすぎ、うちのコハク天使かな?
私は悶えそうになってしまうのを我慢して、言葉を発した。

「うぅ………、2人ともかわいいっ!私も寂しいよ〜!でも楽しみ!」
「…………くそっ。」「シャー!」
そう、実際行く側としては寂しい気持ちもあるけれど、ワクワクする気持ちも十分にある。
私が安心させるように笑顔を浮かべると、逆効果だったのか2人(いや1人と1匹だね)は不満げになった。
「わぁ〜、落ち着いて、ね?今日のうちに、寂しくないように一緒にいれば大丈夫だよ!」
明日は朝というより真夜中に起きるので、そろそろ寝たい時間帯だ。私はベッドの方へ歩みを進めた。
世那の誕生日のときから、私たちは昔みたいに一緒に寝ることになった。今まで一緒に寝ていたコハクは、私たちの布団の上で体を丸めている。