嘘から始まる恋煩い!

「それでそれでっ!聞いちゃうよ?ねぇ美亜、桐山とはどんな関係なの〜⁉︎」
廊下で男と通話しているらしい清羅に、そろそろ帰ることを告げた後、帰り道。
桐山はいつもなら一緒に途中まで帰るけれど、気を遣ったのか先に帰っていた。
清羅とは帰る方向が違うけれど、部室から別れる場所までは同じ道のりだから、その間を私たちはのろのろと歩いている。

「え、っと…………。少し前の逃走中の日に告白されたの。でも断ったんだ。」
「は⁉︎断っちゃったの⁉︎なんで?」
「あ、うん…………。気になる人がいるからって。」
「え、何それ!聞いてないんだけど!って、それより桐山の告白断っちゃったの〜………?」
そういえば清羅には気になる人がいることは言ってなかったな。
まあ、まだ好きになれるかわからないし、言わなくても問題ないって思ってたんだ。
それより桐山のことで驚いているらしい清羅は、長い自慢の黒髪をくるくると指で巻きつけながら私に迫ってきた。
「だって、桐山ってイケメンじゃん?スタイルも良いし、身長だって高いし、そんな性格悪くないでしょ?まあ、腹黒で策士なところはあるけれどさ。」
「うん………って、なんで策士なの知ってるの⁉︎」
桐山ってみんなの前であんな感じじゃないんだけど、もしかして清羅は経験豊富だからそういうこともわかるのかな…………。