嘘から始まる恋煩い!

っ、ずるい。
そんなこと言われたら、嫌でも意識せざるをえないじゃん…………。
「で?結局誰なの?もしかして、五十嵐と進展あった?」
「…………っ⁉︎」
さっきの切なさからは一転、獲物を捕らえるような鋭い瞳で見られた私は、固まってしまう。
ど、どうしよう…………、私、先週は五十嵐と成り行きで出かけたし、今週は海里センパイと世那と出かけたし…………。

え、待って、これ知られたら結構私やばいやつじゃない?
だって、もし私が逆の立場だとして、自分の好きな人が色々な女子と出かけていると知ったら絶対良い印象は持たないもん。
いや、私の場合、海里センパイとは本当に何もないし、世那は弟だから弄んでるとかじゃないんだけどね⁉︎
だけど、嘘をつくのはちょっと違う気がする。
もし嘘をつけば、私は桐山の告白を断っているのに、桐山から嫌われないように振る舞っているってことになるし、何より誠実じゃない。
こんなに誠実に想ってくれる人に、変な嘘はつきたくない。
そこまで考えて、私はちゃんと正直に話すことにした。

「えっとね、五十嵐と出かけたのは先週なの。弟の誕プレを選ぶために出かけたら、本当にたまたま五十嵐と会って。今週の日曜は、お世話になっているセンパイと弟で出かけたんだよ。」