嘘から始まる恋煩い!

ゲーセンを出た後、帰る雰囲気になったので、正午あたりに来た駅のところまで3人で歩く。
「今日はほんっっとうにありがとう!この子達に一目惚れしちゃったから、取れて嬉しい!」
「でも姉ちゃんが途中まで粘り強く頑張っていたのもあるでしょ?だからあの後サクッと取れたんだよ。」
「そうそう。まあ、600円は使っちゃったけどね。」
「ううん。それでいいの。」
「「え?」」
てっきり無駄遣いしちゃったぁって言うのかなと思っていたが、心なしか真剣な声音を出した美亜に驚く。

「その600円があったから、2匹も可愛いの取れたんだよ。少し残念って気持ちもあるけれど、いい思い出作りのための出費だから、気にしてないよ。」
淀みなく言い切ったその表情に、オレは見惚れる。
それは世那もだったのか、意外そうな、でも愛おしいものを見るかのような眼差しで美亜を見ていた。
ああ………やっぱり…………。

(好きだ。)

もう、これ以上好きにさせられたらマジで歯止めが効かなくなるのに。
あんなに辛いこともあったのに、それでもポジティブに考えられて、いつも笑顔でいられるところ、すごい好き。
オレならそんな考え方はできない。
だけど、美亜も心の中では泣いているはず。
それは今回のゲーセンのことではなくて、あのことだ。
もし美亜がまた辛くなってどうしようもなくなったときは、絶対に。
………オレが力になろうと、そう誓った。
そのためには、やっぱりこのままの関係ではいられない。
今後一層、ライバルとか関係なしに、オレを振り向かせられるように頑張ろうと思った。

そう、オレの目的は………、あのとき、美亜に惹かれた時から、何も変わっていなかったんだから。