10歳年下の妹

放課後、「さようなら」の声と同時に教室を出る。部活なんてしない。家に帰って紫苑を撫でるだけ。
『あと、、ちょっぴり、、おねーたんくる。だーいちゅき、、、、』
愛おしい、愛おしすぎる。たとえ普通の姉妹みたいに一緒に手を繋いで登校したりファミレスで半分こしたりできなくても私の中には紫苑がいて毎日「だーいちゅき」って言ってくれる。それだけでいいの。それ以上なんていらない。
「百川さん!そっち方面なの?一緒に行こ」
肩に手が触れて肩がビクッと震える。
そこに立っていたのはさっき自分の消しゴムを私に渡してきた馬鹿な男子。
『おねーたん!!!いたい、、、よ。こわぁいよ、、、おねーたん。しおん、、こわぁいよ』
1人だけならまだいい。用事とか言って交わせばいい。でも紫苑が痛がってて紫苑が怖がってて。私の妹を傷つけることだけは絶対に許せない。
「触んないで」
意図なんてしてないのに反射的に大きくはないのに尖った声が出た。
「ごめん」とそう言おうとしたけれどそんな言葉なんて言えるわけない。
足がぐんぐん進んでいく。後ろから)「あいつ」が追いかけてくる。
『おねーたん』
いろんな意味を含んだ泣きそうな紫苑の声が聞こえてる。
「ねえ、怒らせちゃったならごめん!」
あいつの声がついに耳元まで届く。
『とく、、とく、、はや、、い、、よ、、』
紫苑までがわかるほど心臓が暴れ回ってる。