「……分かった」
それ以上は言わない。
言葉よりも先に、空気がそれを教えてくれている。
進むにつれて、重さが増していく。
音が、消えていく。
虫の声も、風の音も、何もかもが遠ざかり――
やがて、完全な静寂に包まれた。
そこで、足を止める。
「……ここ?」
「はい」
蒼真も立ち止まり、前方を睨むように見据えた。
その先。
地面には、倒れた人影がいくつも転がっている。
陰陽師たちだ。
衣は乱れ、札は散り、誰一人として動いていない。
そして――
その中心に、“それ”はいた。
黒く、歪んだ何か。
形を持たないまま、ゆらりと揺れている。
人形越しでは、はっきりとは捉えられない。
けれど、分かる。
(……強いね)
その向こう側。
ひとり、まだ立っている影があった。
息を荒げながら、それでも必死に構えている。
次の瞬間“それ”が、腕のようなものを振り上げた。
狙いは、その少年。
それ以上は言わない。
言葉よりも先に、空気がそれを教えてくれている。
進むにつれて、重さが増していく。
音が、消えていく。
虫の声も、風の音も、何もかもが遠ざかり――
やがて、完全な静寂に包まれた。
そこで、足を止める。
「……ここ?」
「はい」
蒼真も立ち止まり、前方を睨むように見据えた。
その先。
地面には、倒れた人影がいくつも転がっている。
陰陽師たちだ。
衣は乱れ、札は散り、誰一人として動いていない。
そして――
その中心に、“それ”はいた。
黒く、歪んだ何か。
形を持たないまま、ゆらりと揺れている。
人形越しでは、はっきりとは捉えられない。
けれど、分かる。
(……強いね)
その向こう側。
ひとり、まだ立っている影があった。
息を荒げながら、それでも必死に構えている。
次の瞬間“それ”が、腕のようなものを振り上げた。
狙いは、その少年。



