蒼真はそれ以上踏み込まず、静かに距離を取る。
私は人形を膝に乗せ、そっと包み込んだ。
意識を落とし、指先から細く淡い霊力を引き出す。それは糸のように細く、しかし確かな流れ。
途切れた箇所へ触れさせる。
――繋ぐ。
断たれた線を辿り、一本ずつ丁寧に結び直していく。霊力の糸が布の内側へ滑り込み、ばらけた繋がりを拾い上げていく。
ずれていた感覚が、少しずつ正しい位置へ戻る。
耳の根元、腕の付け根。見えない部分で断たれていた流れを逃さないように結ぶ。
急げば壊れる。だから、ゆっくりと。
確かめるように、時間をかけて。
やがて、指先にかすかな反応が返る。ぴくり、とほんの微かな動き。それでも確かに“戻り始めた”証だった。
そのまま糸を重ねていく中で、ふと記憶がよぎる。指示をしていないのに動いた人形。自分の意思のように札を使ったあの動き。
(……気のせい?)
結論は出ないまま、違和感だけが残る。
私は人形を膝に乗せ、そっと包み込んだ。
意識を落とし、指先から細く淡い霊力を引き出す。それは糸のように細く、しかし確かな流れ。
途切れた箇所へ触れさせる。
――繋ぐ。
断たれた線を辿り、一本ずつ丁寧に結び直していく。霊力の糸が布の内側へ滑り込み、ばらけた繋がりを拾い上げていく。
ずれていた感覚が、少しずつ正しい位置へ戻る。
耳の根元、腕の付け根。見えない部分で断たれていた流れを逃さないように結ぶ。
急げば壊れる。だから、ゆっくりと。
確かめるように、時間をかけて。
やがて、指先にかすかな反応が返る。ぴくり、とほんの微かな動き。それでも確かに“戻り始めた”証だった。
そのまま糸を重ねていく中で、ふと記憶がよぎる。指示をしていないのに動いた人形。自分の意思のように札を使ったあの動き。
(……気のせい?)
結論は出ないまま、違和感だけが残る。



