てのひらは君のため〜クールな年下男子と始める、甘い恋〜

「あ、あの、えっと、同じ学校の生徒がいないところでしたら、どうぞ」
「じゃあ遠慮なく、真白ちゃんで」
「……はい」
 なんだか照れてしまう。

 い、いいのかな?
 彼女でもないのにこんな特権与えられて……。

「それでは、私も葵先輩と呼ばせて頂きます……」
 私はぎくしゃくとした動きでアイスを口に運んだ。

「うん。それで」
 葵先輩はにこにこしながら、成瀬くんを見た。

「漣里も名前で呼んでもらったら?」
「え、良いんですか?」
「好きにすれば」
 成瀬くんはそっけない。

「……それじゃあ、漣里くんって呼んでもいいかな?」
「好きにすればって言った」

 あまりにも彼がクールなので、いたずら心が生まれた。

「好きに呼んでいいなら、呼び捨てにしちゃおうかな」
「どうぞ」
 冗談のつもりだったのに、成瀬くんは即答した。
 この反応には私のほうが焦ってしまった。