冷徹宰相様の嫁探し

 それで、世間一般の男たちがもっとも好みそうなマレーヌを選んでみたのだが、
とアルベルトは王子や従者や、マレーヌの兄たちまでも、いやいやいや、と手を振り否定してきそうなことを思っていた。

 もし、ルーベント公爵が聞いていたら、

「おかしな趣味なのはあなたの方では?
 その娘は良い血筋で美しいが、かなり変わっておりますぞ」
と言ってきていたことだろう。

 ともかく、アルベルトは、もしかしたら、マレーヌは王子の好みではないのかも、という淡い期待を抱きながら、王子がいるはずの執務室を訪ねてみた。