アルベルトにより、政敵が失脚したので、今や城で一番の勢いを持つルーベント公爵だ。
同じ公爵家ではあるが、ユイブルグ家とでは、その資産額に大きな違いがあった。
「これはこれは宰相様」
宰相アルベルトのおかげで一時的に勢いを増しているルーベント公爵ではあったが。
いずれ自分もアルベルトに追われる身となるだろうと思っている彼は、愛想よく話してはいたが。
その瞳にはアルベルトに対する警戒心があふれていた。
アルベルトは特に紹介されるでもなく横に突っ立っている娘の方を見て、ルーベント公爵に問う。
「誰なのだ? この娘は」
「この娘は、レティシアと申します。
アルベルト様のご用意された娘がエヴァン王子の気にそまなかった場合を考えまして。
わたくしも予備の娘を連れてまいりました」
予備と言われてもその紅いドレスの女、レティシアは腹を立てもせず、アルベルトに向かい、優雅にお辞儀をした。
マレーヌが、その美貌で、そんな優雅にお辞儀とかされたら、宰相様のお気持ちがあなたに向いてしまいますっ、と慌てるほどに。
だが、アルベルトはいつもの氷の眼差しを崩すこともなく。
レティシアを観察しながら、軽く挨拶を返した。
そんなアルベルトの態度には慣れているらしいルーベント公爵は、ふふふ、と微笑み、
「王子がお気に召さなかったら、この娘、宰相様に差し上げますぞ」
と言う。
では、私も断られたら、宰相様に差し上げてください、とマレーヌは思っていた。
同じ公爵家ではあるが、ユイブルグ家とでは、その資産額に大きな違いがあった。
「これはこれは宰相様」
宰相アルベルトのおかげで一時的に勢いを増しているルーベント公爵ではあったが。
いずれ自分もアルベルトに追われる身となるだろうと思っている彼は、愛想よく話してはいたが。
その瞳にはアルベルトに対する警戒心があふれていた。
アルベルトは特に紹介されるでもなく横に突っ立っている娘の方を見て、ルーベント公爵に問う。
「誰なのだ? この娘は」
「この娘は、レティシアと申します。
アルベルト様のご用意された娘がエヴァン王子の気にそまなかった場合を考えまして。
わたくしも予備の娘を連れてまいりました」
予備と言われてもその紅いドレスの女、レティシアは腹を立てもせず、アルベルトに向かい、優雅にお辞儀をした。
マレーヌが、その美貌で、そんな優雅にお辞儀とかされたら、宰相様のお気持ちがあなたに向いてしまいますっ、と慌てるほどに。
だが、アルベルトはいつもの氷の眼差しを崩すこともなく。
レティシアを観察しながら、軽く挨拶を返した。
そんなアルベルトの態度には慣れているらしいルーベント公爵は、ふふふ、と微笑み、
「王子がお気に召さなかったら、この娘、宰相様に差し上げますぞ」
と言う。
では、私も断られたら、宰相様に差し上げてください、とマレーヌは思っていた。



