君だけだと誓う

外に出ると、蒸し暑さがよみがえってきた。

店内のちょうどいい気温とは違い
メイクが今にも崩れそうな暑さだった。

日陰を歩けるのが、救いだろう。

―――――?

すれ違ったとき、よく知っている香りがした。

ハーブのような、香り。

反射的に振り向くと
あちらも振り返っていた。

「理桜、くん、、、、、、、、、、、?」

予想のしていなかった立ち尽くしてしまった。

「花楽里―――」

理桜くんも同じく
立ち尽くしてしまっていた。

数歩分の距離が、何かを物語っている気がした

「どうしてこんなところに理桜くんがいるの?」

晴菜ちゃんは、黙ってこちらを見つめてくるだけだった。

「おしゃれ、してるんだな。」

そう言ってふっと笑った理桜君の顔は、どこかさみしく感じた。

「っごめん」

理桜くんが、口元を手で押さえて
今にも泣きそうな顔で帰っていった。

泣きたいのはこっちなのに。
どうしてそんな顔をしているの?

そう、思っただけだった。