君だけだと誓う

けれど、私と理桜くんには越えられない壁があった。
『性別』だ。いつからか、異性としてとらえられていた。

いつしか、ひそひそとカップルと言われるようになっていた。
私は、それが嫌だった。

当時の私には、好きな人がいた。
いや、好きだったかもしれない人。今考えれば、それは恋ではなかったと思う。

でも。それでも。当時の私はそれを『好き』と勘違いしていた。
だから、カップルと間違えられたくない。
その気持ちでいっぱいだった。

「やーい。また一緒にいてやーんの!」
「あっはは~!絶対に付き合ってるでしょぉ!」

そうやって、からかわれるのが嫌で仕方がなかった。

「花楽里?どうしたの?別に、、気にしなくて良いよ。そんなの、花楽里らしくない。」

理桜くんはそう言って、私に手を差し伸べてきた。

あれは、理桜くんの優しさだったのかもしれない。

でも、私らしくない。そう言われるのが。気にしなくて良い。そう言われるのが。
私は、苦しかった。まるで、私は理桜くんと同じみたいだった。
分かるはずない。私と理桜くんは違う人物なの。

「私らしくないって何?私は私だよ?私はいつだって変わるの。理桜くんのそういうところ大っ嫌い!」

私は、理桜くんの手を振り払ってそう言った。

その時の、理桜くんの顔は――――――。

ずっと拭えない傷は、きっと理桜くんにもある。

罪悪感と自分の中にも残る傷。私は、感情の整理ができない。

やめて、やめて。一人にして――――――――