恋バナカフェの放課後

唐突だけどわたしは日直が好きだ。
日直は花壇に水をやるという仕事がある。みんなはめんどくさがっているけれどわたしは好き。花壇に水をやることで、この花は元気だな、とかこの花、少し元気がないな。とかたくさん考えることができるからだ。
しかも今日はいつもよりも日直が最高だった。

でも今は日直が嫌いになりそう。

いつもはない、教室の床掃除をやることになったのだ。6時間目書道だった人が墨汁をぶちまけてしまったのだ。もちろんその人もだがついでに日直もと言われてしまったのだ。別にいいけど今日は放課後、カフェの集まりがあるからできるだけ早く帰りたかったのだ。

何回雑巾で拭いても落ちない墨に苛立ってくる。

「目黒」
いきなりわたしを呼ぶその声にドキッとする。

「どうしたの?翔真くん。」
今日がいつもよりも日直が最高だと思っていた理由それは今日の日直がわたしと、わたしの好きな人である中野翔真くんだということだ。

「オレほとんど消し終わってあと目黒のところが残ってたから手伝おうかなって。」

「ありがとう!!」
ということで2人で黙々と床を拭いていた。
・・・

よし!消えた!
と思い顔をあげると目の前にニコッと笑った最強顔面の翔真くんがいた。

「しょ!しょうまくん!?!?!?!?!?」
びっくりしてわたしは雑巾を後ろに投げてしまった。

「いや、オレ消し終わったからゆっくりしてたんだけど隣で目黒が必死になって消してて驚かせようと思って前にいたんだよね。なんかごめん。」

「いや!全然大丈夫だよ!!」
目の前に好きな人がいて、その人がニコッて笑ってて、平気でいられる人なんていないと思うけどね!!

「それじゃあ、渋谷に雑巾渡して帰ろうか。」

「そうだね。」

「ごめんね!!2人とも!!!」
墨汁を落とした本人渋谷くんがめちゃくちゃ謝っていた。床掃除がめんどくさいと思ったけど女子にモテモテの翔真くんと少しでも話せたから渋谷くんには感謝かもしれないな。
そう思いながらわたしはカフェに走っていった。